PIC32開発環境を作ってみよう
Create a PIC32 develop environment
マイクロチップの32bitマイコン・PIC32シリーズを使った電子工作を行うために必要な環境を作りましょう。ハードウェア面で必要なのは以下の通りです。
- Pickitもしくは互換プログラムライター
ブートローダーが書き込まれていない素のマイコンを買った場合は必要です。純正品(投稿時点の最新モデルはPickit4ですが、Pickit3の方が安定して動作するようです)ならファームウェアの更新で常に最新のPICマイコンを利用できますが、互換品や自作ライターの場合はそうでない可能性がある点に気をつけましょう。Arduinoでプログラムライターを作ってみたい人はこちらの記事をどうぞ。
- 3.3Vレギュレーター
5Vでも動作する古い時代の8bitPICマイコンとは違い、PIC32は2.3V~3.6Vと低い電圧でしか動作しません。USBは5Vなので、ここから電源を引っ張る場合は電圧を下げる必要があります。ここではNECの2933Aを使用しています。
- 8MHz水晶発振子
マイコンにも発振子が内蔵されているので、精度を考慮しなくても良いのであれば不要です。一方で、USBコントローラなどの精度が必要とされる機器の開発では、これがないと正しく動作しません。プログラム側で修正できるので、水晶発振子が手に入らなければセラミック4MHzなどの代替もできます。
- コンデンサー
電気の流れをきれいにします。水晶発振子用に22pFを2個、マイコン用に0.1uFを4個、10uFを1個、レギュレーター用に0.1uFを1個、47uFを1個(レギュレーターの設計によって使用するコンデンサーが変わるので、必要に応じてデータシート(取扱説明書)を参照してください)を用意します。
- ピンコネクター
ブレッドボードとの接続用。
- USBシリアル変換ケーブル
これがあればマイコンのシリアル通信ピンを使って、デバッグ用のデータをパソコンとやりとりできるようになります。
オリジナルの開発基板の
KiCadデータと印刷デザインを無料で配布しています。そのまま使用するか、このレイアウトを参考に回路を作ってみましょう。
[高密度基板用(USB 5Vは裏面、もしくは被覆ワイヤーで結線)]
[低密度基板用(USB D+/D-は被覆ワイヤーで結線)]
ユニバーサル基板で作成したい場合はこちらの作成例をヒントにしてください。
基板を作ったら、このような感じでパーツを半田付けします。なお、特に注記のないコンデンサーはすべて0.1uFです。
2018/09/20