ビートたけしのお笑いウルトラクイズ裏話

ビートたけしのお笑いウルトラクイズ」を覚えているだろうか。クイズに答えても間違えても過酷な罰ゲームが待っており、その罰を受ける芸人たちを見て笑ってしまおうという、クイズ番組のようでクイズ番組でないTV番組である。この1989年から足かけ7年放送された内容を収録したDVDが発売されていたのだ。

 面白そうだが、DVDのレンタルはしていないようなので、ついつい購入してしまった。2時間特番全19回の内容をDVD2枚組としての収録なので、ダイジェスト版のような仕上がりになっているのだが、それでも十分に楽しめる内容だった。

 それにしても、この番組、テリー伊藤(当時は伊藤輝夫)が番組に関わっているだけに、10数人の芸人たちをバスごと海に沈めたり、笑いがわからない・空気の読めない格闘家とガチンコで闘わせて芸人に大けが(出血・骨折レベル)を負わせたりと、やることなすことが過激で、大いに笑わせていただいた。

 しかし、番組をリアルタイムで見ていた当時は小学生だったこともあり、そんな芸人たちをかわいそうに思っていたのだが、特典映像の座談会での番組の裏話によって、過去の認識が誤りであったことを改めて思い知らされた。

 この番組、「ウルトラクイズ」と銘打ってはいるが、芸人はゲームの参加前にあらかじめ答えをスタッフから聞かされていたらしい。つまり、○×クイズのような二者択一の簡単な問題であろうが、(本人が望むのであれば)答えをわざと間違えて海や崖に飛び込み、笑いをとれということなのである。

 ダチョウ倶楽部の3人が背負っていた、爆破した火薬積みリュックサックが、上島さんと肥後さんの髪の毛に引火したとき、唯一難を逃れたはずの逃れた寺門さんは、自分だけ髪が燃えなかったのを悔しがっていたとか、落とし穴に落ちて複雑骨折をしたグレート義太夫さんが、骨折の苦痛に顔をゆがませながら、周りの人に小さな声で「オレっておいしい?」と確認していたり、誤回答者がミサイルで迎撃されるとき、いつ背後で爆破されてもリアクションができるよう、腰をかがめて準備をしていたりと、裏話を知っていることを前提に見ると、より映像を楽しめること間違いなし。

 極限までにくだらない笑いを久しぶりに見たいという人にはおすすめのDVDです。
2006/03/15