相撲中継をテレビで見ようと思うとNHKしかやっておらず、まるでNHKの専売特許のように移ることがあります。実際、日本相撲協会は大相撲の放送権はNHKを優先しているわけですが、だからといって「独占するNHK、相撲協会はけしからん」というのは早計です。

　かつては、相撲協会は民放もNHKも分け隔て無く放送権の頒布を行っていたのですが、民法は相撲人気があるときは積極的に提供を要求する一方、人気にかげりが出てきて視聴率がとれないと見ると、すぐにそっぽを向いてしまいます。対してNHKは相撲ブームであろうと無かろうと視聴率の変動にかかわらず常に放送をしてきました。そんな経緯による信頼関係より、相撲協会はNHKに放送権を優先的に提供しているというわけです。

　少し話はずれますが、民放とサンテレビ（兵庫にある地方テレビ局）で同時間帯に阪神戦の野球中継が放送されていたら、関西の阪神タイガースファンは決まってサンテレビで視聴するのも、万年最下位という阪神の暗黒時代の中でも、必ず試合終了まで放送し続けてくれているサンテレビへの信頼があるからこそかもしれません。