PhotoshopのLinux版が誕生!?

 パソコン雑誌ではよく「(Linux発のオープンソースグラフィックソフト)GIMPがあればPhotoshopなんていらない」て書き立てていますが、それはあくまで「素人が使うのなら」の話。Linuxユーザーに対するアンケートでは「Linuxに移植して欲しいパソコンソフト」の第一位はPhotoshopなのですから。

 そんなプロ御用達のAdobe Photoshopですが、そのLinux版を手がけようとしているのはAdobeではなくGoogleらしいのです。といっても、Adobeからライセンスを買い取ってLinux版の開発を代行するというのではなく、Linux上で動作するWindows APIエミュレータ「WINE」(略さない正式名称は「"WINE" Is Not an Emulator」なのだが、これは一種のジョークネーム)の開発を支援し、その再現度の向上したエミュレータを用いてWindows版Photoshopが完璧に動作するようにしようというものです。

 Googleの子会社YouTubeが既存インターネット回線を圧迫しているための責任を負う意味でも、海底ケーブルの追加敷設に参加するのはまだわかるとして、先ほどのPhotoshop・Linux対応計画や、携帯電話用のOSの開発など、様々なことをするGoogle。かつては圧倒的なOSのシェアを持つマイクロソフトが悪の化身かのように叩かれていましたが、OSの優位性が薄れると言われている近い将来、その矛先はOS以外のデジタルコンテンツのありとあらゆるシェアのトップを握ってゆくGoogleに向かっていくのかもしれません。
2008/03/06