100均グッズで作るUSB PDで動作する3.5インチHDD用ACアダプターの作成例

Example of making an AC adapter for a 3.5” HDD with USB PD
安物のSATA-USB変換アダプターに付属しているACアダプターが故障したので、代わりとなる電源を自作してみました。

最近では100円ショップでも取り扱われているUSB PD(Power Derivery)に対応した電源であれば、PDトリガーモジュールと呼ばれる電子部品を使うことで、12vを引っ張り出すことができます。3.5インチのHDDドライブはモーターを駆動させるための12v電源と搭載ICを制御するための5v電源の両方が必要となるため、先の12vからさらに減圧した5vを組み合わせる回路を作成することで実装します。
用意するのはUSB PDに対応したACアダプターとUSBケーブル、そして、PDトリガーと車載電源をUSB電源に変換するアダプターです。PDトリガーとコネクター以外はすべて100円ショップで手に入りますが、HDDディスクは12v2A以上の電力が望ましいので、もし20wクラスのACアダプターでHDDのモーター音がしないようであれば電力不足の可能性が高いので、代わりに25W以上の出力を持つACアダプターを用意しましょう。

PDトリガーに組み込まれている複数のスイッチを切り替えることで5~20vまでのUSB PD規格が対応している電圧を取り出すことができます。やっかいなのが、PDトリガーのスイッチや端子が製品によってまちまちであること。そのため、テスターで電圧を調べるのは必須作業です。たとえばこのトリガーの場合、1と2がONの時に画像下の端子の方がプラス(※赤軸を上につなげるとマイナスの値になっているため)で、そこから12vが出力されることになります。
カーチャージャーアダプターにマイナスドライバーを差し込んで分解し、基板を取り出します。このバネ部分に+12Vを接続し、輪になっている金属部分にGNDを接続します。
カーチャージャーのUSB端子から5vとGND端子を取り出し、さらにPDトリガーの12vとGND端子をそれぞれ自作PC用の4ピンペリフェラルケーブルへと繋げれば完成です。
2024/12/30