トナー転写方式電子回路基板自作のまとめ(KiCad:配線編)

How to make an original electric board(KiCad:Wiring)
マイコンチップを配置したら、周辺の電子パーツを割り当てていきましょう。「シンボルを配置」が選択されているのを確認したら、チップの配置と同じ要領でマップの任意の位置をクリックします。これは余談ですが、抵抗は「register」、コンデンサーは「capacitor」で検索します。
ここでは、ピンソケット・3ピンメスを選んでいます。
パーツが配置されましたが、ピンの向きがチップの反対を向いています。
カーソルを配置したパーツに合わせてキーボードの「Y」キーを押すと、パーツが左右反転します。上下を反転させたい場合は「X」、90度回転させたい場合は「R」キーを押します。
パーツに合わせて「G」キーを押すと移動させることができます。「M」キーでも移動しますが、Gの場合は結線されているワイヤーも連動して移動します。
単純にピンを未使用のままにしたいのであれば「未設置フラグを配置」を使います。
配置したパーツの名称などは名前の部分をダブルクリックすることで変更しますが、ツールバーのアノテーションより自動で一括変更することもできます。基板図を作成するときは命名は必須です。
右側のツールバーより「ワイヤを配置」を選択して、ピン同士をつなぎます。青いケーブルの「バス(Bus)を配置」は複数のワイヤーを束ねて記述するためのツールで、多くのピンを一括して整理するのに使います。バスをピンに直結させることはできません。
ワイヤーが交差してごちゃごちゃする場合は、ラベルを使ってワイヤーを「ワープ」させることができます。右側ツールバーより「グローバルラベルを配置」を選択して配置し、ワイヤーでつなぎます。
「電源ポートを配置」の「PWR_FLAG」を電源近くに配置することで、それが電気の供給元であることを明示します。
GNDにつながるワイヤーは「電源ポートを配置」より「GROUND power-flag symbol」を選んで配置し、接続させます。マップに複数のGNDが配置されている場合は、それらすべてがつながっていると見なされます。
パーツの配置と配線が完了したらデバッグ(ERC)で短絡などの問題がないかを調べます。
今回の例ではいくつかの警告が出ますが、これはマイコンのピン定義で電源ピンが双方向(入力だけでなく出力もできる)と定義されているための衝突が原因です。
2018/09/13