Krita漫画効果プラグイン
線画に素早く移動した効果を加えるペイントアプリプラグイン
漫画で見られる「人や物を素早く動かした」効果を既存の線画から作成する、ペイントソフト「Krita」向けのプラグインアプリです。 KritaはWindows、mac os、Linux、Android向けに無償で提供されていますので、Clip Studio PaintやPhotoshopのユーザーでも追加コストなしに画像を連携させることができます。

このプラグインではRGBもしくはグレースケール画像(すべての深度に対応)に対して、「放射」「同心円」「平行線」の3種類の効果を適用させることができます。
original
放射状(生成画像)
同心円(生成画像)
平行線(生成画像)
放射状(原画と合成)
同心円(原画と合成)
平行線(原画と合成)
放射と平行線においては曲線や折れ線なども使用でき、よりダイナミックな表現が可能となっています。
原則として線の長さは線画の線が太いほど長くなります。つまり、下記のように元の線画に対してざっくりとした加工を行うだけでも見た目の調整が行えます。
パスと下絵の組み合わせを工夫すれば、フラッシュバルーンや効果線といった素材の制作もできます。
フラッシュバルーン
スピード線
集中線(曲線)
集中線(ブロック分割)

プラグインの使い方

プラグインをインストールするにはKritaのメインウィンドウから「ツール→スクリプト→Pythonプラグインをファイルからインポート」を選択し、ダウンロードしたzipアーカイブ(mangaeffect.zip)を選択してください。
Kritaを再起動し、メニューに「ツール→スクリプト→漫画効果プラグイン」が表示されていればインストールは完了です。このメニューアイテムをクリックすると、設定ウィンドウが表示されます。
効果を適用するには、元となる線画(彩色された画像では期待した効果が得られにくいでしょう)に加え、描画する線の基準を示すためのベクターレイヤーをあらかじめ用意しておく必要があり、このベクターレイヤーに描画した線の状態(サンプルの青い線がベクターパス)で適用される効果が決まります。
放射状
放射状(曲線)
同心円
平行線
平行線(曲線)
平行線(ジグザグ)
「ターゲットテスト」をクリックすると、配置したパスがプログラムによって正常に認識されているかを事前にチェックすることができます。 設定ウィンドウ内のある「テンプレートの作成」ボタンを押すと、見本となるベクターレイヤーが追加されるので、パス編集の参考にしてください。

現行のKrita(5.2.11安定版)に存在する不具合により、キャンバスサイズを変更した直後では、効果を適用する位置がずれる現象が生じています。これは編集しているドキュメントを開き直すことで修正できます。
ウィンドウの「ペン」「線」のパラメーターを編集することで、線の形状を修正することができます。各項目にある「揺らぎ」の値を大きくすると、基準となる値からランダムで大きく変化するようになります。「ペンの入り・抜き」では、ペンをキャンバスに置いたり離したりする位置を変更できます。「距離で指定」にチェックがないときは割合で、チェックがあるときは絶対的な距離で入り抜きが適用されます。

「緩急をつける」にチェックがあると、ペンの入り抜きの太さの変化がなめらかになります。
緩急をつけない
緩急をつける
「長さの増減」「間隔の増減」が0以外の値の場合は、線の長さと間隔が原点からの距離に応じて変化するようになります(「放射状」においては、間隔の増減は適用されません)。
それぞれの値がプラス
それぞれの値がマイナス
「線を連結」にチェックがあると、線分が重なる箇所は合成され、1本の線として描画されるようになります。
線を連結しない
線を連結する
値を設定したら、「適用」ボタンを押して描画を実行します。効果が適用された画像は新規ペイントレイヤーとして既存のドキュメントに追加されます。 「アンドゥ」ボタンはKritaの標準ツールと同様の操作を行い、これは効果適用以外の履歴にも反映されます。

ウィンドウ最上部にはプリセットの選択ボックスがあり、保存済みの値をすぐに呼び出すことができます。

現在の値を保存するには「登録」ボタンを押して、保存する名称を入力します。既存のリストにこの名前がなければ新規データとしてリストに追加され、名前が存在する場合はその項目が上書きされます。一覧から削除するには、コンボボックスに対象の名前が表示されている状態で「削除」ボタンを押してください。

「エクスポート」では、現在設定している値を単一のjsonファイルとして保存することができます。保存したファイルは「インポート」で読み込むことで設定に反映されまが、「登録」ボタンを押さない限りはプラグインには保存されません。

サンプルデータのダウンロード

パスやパラメーターの参考にしていただくためのサンプルデータはこちらからダウンロードできます。zipファイルに含まれているKrita画像ファイルのファイル名とパラメーターが記録されたjsonファイル名は連動していますので、該当するjsonファイルをインポートしてテストしてみてください。

サポート

効果を適用しようとするとアプリがフリーズする、思ったような効果が得られないなど、プラグインが正常に動作しない問題が発生するようでしたら、プラグインに不具合がないかの調査を行いますので、問題が発生するkriファイルとjsonファイルをお問い合わせフォームからお送りください。
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