演者が消えていくクラシック音楽

 ハイドン作曲の「告別」という曲は、曲の途中で奏者が次々と退場し、最後に第一バイオリンだけになるように楽譜で指示されている。実は、ハイドンが当時仕えていたニコラウス・エアテルハーツィ候が、主張先の滞在延長をさせようとしたので、何とかこの要求を撤回させてほしいとハイドンの楽団員たちに頼まれたため、この延長を暗に抗議する目的で作ったものなのである。
2005/07/31