ソフトウェア紹介

 「新聞写真製造機」は、デジカメで撮影した写真画像をはじめとした各種デジタル画像を、単色の網目状で構成されたイメージに変換するグラフィックソフトです。

 一般的なコピー用紙でモノクロ印刷をすると、写真の濃度の微妙な変化を再現することができなかったり、真っ黒になってしまうことがあります。新聞写真製造機であらかじめ点々の大きく荒い画像を作成しておくことで、このようなインクつぶれを防ぐことができます。

 アンチエイリアス処理による実用性よりも見た目を優先した処理も行えるので、オリジナルスクリーントーンの作成など、デザインの一部としても応用することができるでしょう。

 

動作環境

.NET Framework 4.0がインストールされているWindows Vista, 7, 8を搭載するパソコンで動作します。

使い方

プログラムの起動

ファイルを解凍すると実行ファイル(NewsPaper.exe)が展開されますので、それを起動させてください。

メインウィンドウ


  1. プレビュー : 読み込んだイメージや生成結果を表示します。
     この箇所に、読み込んだイメージのグレースケール原画や、新聞写真処理を加えた後の完成イメージが表示されます。ウィンドウ上でマウスの左ボタンでドラッグすることでイメージの表示位置を動かすことができます

     イメージ上で右クリックをすると、サブメニューが表示されます。ここではプレビュー画像の表示倍率を変更できるほか、完成イメージが存在しているときに、このメニューにある「原画」をクリック、もしくはプレビュー画像をダブルクリックすると、原画と完成イメージの表示切り替えを行うことができます。

  2. イメージタブ : 生成される新聞写真に関する基本的な設定を行います。

    • 解像度
       原画の解像度を指定します。単位はDPI(Dot Per Inch)です。通常はイメージから自動で設定されますが、対象となるイメージの解像度が、新聞写真製造機で設定できる範囲を超えていたり、後述の「解像度情報の無視」が有効になっている場合は、手動で指定する必要があります。

    • 1インチあたりの点の数
       1インチの中に描画されるドット(点)の個数を指定します。一般に、新聞に印刷される写真であれば85、漫画のスクリーントーンであれば60が標準的に用いられています。

    • 描画色・背景色
       点を塗りつぶすための色(描画色)と、塗りつぶさない部分の色(背景色)を指定します。ボタンをクリックすると色選択ウィンドウが表示されるので、その中から適用したい色を選んでください。すでに生成イメージがあるときは、その画像に対しても即時に指定したカラー情報が適用されます。

    • 元画像の解像度を無視
       このチェックが有効であれば、原画を読み込んだとき、その画像が保有している解像度情報を「解像度」設定に反映しなくなります。

    • アンチエイリアス
       新聞写真画像を補完処理を行いながらイメージを作成します。アンチエイリアスを使用しない場合に比べて、非常になめらかな画像になりますが、設定の組み合わせによってはイメージ作成に非常に時間がかかります。

    • 二極分化
       ここにチェックがあると、一定の大きさの点を描くか描かないかの両極端に描画されます。
      通常二極分化有効

    • バッチ処理
       指定した画像ファイルに対する新聞写真画像化を全自動で行います。詳しくは「自動による作成」の項目をご覧ください。
  3. 調整タブ : 生成される新聞写真に関する細かい調整を行います。

    • 濃度
       生成時に原画のイメージに色の濃さを加算することで、全体的な網点の大きさを調整します。濃度は+値で濃く、-値で薄くなります。

    • 点の大きさ(最大値・最小値)
       濃度が最大(最小)に達したときの、点の大きさの割合を指定します。

    • 描画開始位置(水平・垂直)
       点の描画を開始する位置の調整をし、すべての網点の場所をずらします。値が大きくなるほど、開始地点が左(上)へと移ります。
  4. 保存設定タブ : 生成されてイメージの保存に関する設定を行います。

    • PNG/インターレース
       PNG形式で保存する際に、画像にインターレース処理を加えるかを指定します。インターレースが有効になっている画像は、ブラウザなどで画像の読み込みに時間がかかる場合に、イメージが全体的に徐々に表示されるようになります。

    • TIFF/圧縮方法
       TIFF形式で保存する際に、画像ファイルサイズを縮小するための圧縮処理方法を指定することができます。方法にはRLE,LZW,ZIP,None(圧縮しない)から指定できますが、通常は「Auto」による圧縮で問題はないでしょう。

    • JPEG・HD Photo/品質
       JpegやHD Photo(Jpeg XR)形式で保存する際の画像品質を指定します。数値が高いほど画像に欠損はなくなり、綺麗なイメージになりますが、その分ファイルサイズは大きくなります。なお、この数値が100のとき、HD Photo形式による保存ではロスレス圧縮(圧縮による一切の欠損がない)になります。
  5. コマンドツール : ソフトウェアに対する指示を行うためのボタン群です。
    • 読込
       作成する新聞写真の元となるイメージを指定します。イメージに指定できる画像形式は、jpeg、bmp、png、gif、tiffとなります。

    • 作成
       読み込んだイメージに対する新聞写真の作成を開始します。

    • 複写
       作成済みの新聞写真イメージをクリップボードへコピーします。

    • 保存
       作成済みの新聞写真イメージをディスクに保存します。保存可能な形式はPNG、BMP、GIF、TIFF、JPEG、HD Photo(Jpeg XR)のいずれかとなります。Jpeg、HD Photoではフルカラー、それ以外ではパレット形式で保存されます。

イメージの作成

アンインストール

 フォルダごと、生成されたファイルを削除してください。レジストリには関与していません。

注意事項

プログラムの動作には入念な配慮を施しておりますが、完全な安定を保証するものではありません。システムを破壊することはまずありませんが、定期的なバックアップで万が一の事態を回避するようにしてください。

サポート

ご質問やバグ報告、および改善要望などは、TNKソフトウェアのサポート掲示板、もしくはメールにて受け付けております。どんな些細な内容でも無料でお受けしますので、お気軽にお尋ねください。

転載について

雑誌をはじめとするメディアでの紹介は随時歓迎しております。紹介情報はTNKソフトウェアのブログに掲載したいので、もし紹介していただけたのであれば、事後でもいいのでご一報いただければ幸いです。

フォトショッププラグインのご案内


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TNKソフトウェアでは、モノクロのイラストの作成に最適なフォトショッププラグイン(トーンジェネレーター)を提供しています。フォトショップユーザーは是非お試しください。

更新履歴

Ver 6.2
描画プログラムの改良により、生成イメージがさらにきれいになりました。
イメージが作成できない場合は作成ボタンを無効にするようにしました。
マニュアルをHTML形式にしました。
Windows 8での動作確認。
Ver 6.1
Windows 7の進行状況タスクバーに対応しました。
Ver 6.0
動作環境を.NET Framework 4.0に移行しました。

開発・著作

©TNK Software / Tanaka Yusuke
http://www.tnksoft.com/ master@tnksoft.com