ブラックホールに吸い込まれるとこうなる

 物質は密度が高くなるほど重力が増え、その重力が光までをも引き込むほどになったものがブラックホールです。銀河系の中心がブラックホールで、その吸い込む勢いで銀河系が回っているのではないかといわれたり、ブラックホールの中心に行くと別の世界にワープするのではないかなど、何かと謎の多いブラックホール。最近、ビッグバン実験の過程で人工的にブラックホールが生成されて地球が飲み込まれてしまうのではないかという妙な懸念が噂されていますが、このブラックホールに人が吸い込まれると、「光の速度に近づくと時の流れが遅くなる」という相対性理論によってこんな奇妙な現象が起こってしまいます。

1:吸い込まれた瞬間、上半身と下半身の時の流れが変化するため、下半身だけが異常に中心に向かって伸びていくようにみえます(スパゲティ現象)。

2:光に近い速度で中心に吸い込まれていくため、吸い込まれた本人は強烈な早さで落ちていくのを体感する一方、ブラックホールの外にいる人が見ると、落ちていく人が無限に時が止まってしまったかのように見えます。


 ちなみに、地球自体がブラックホールになるには、地球の質量を維持したまま大きさがゴルフボール大まで収縮する必要があり、また、ブラックホールは永遠に周りのものを吸い込み続けることはなく、ある程度吸い込むと質量が増えるとともに密度が減り、光を吸い込むまでの重力がなくなると予想されています。
2008/09/11