輝竜戦鬼ナーガス
~これぞ少年漫画の真髄~

 普段は漫画なんかろくに見なかった今は亡き父が、生前に私の目の前で素直に褒めた唯一の漫画であり、そういう意味でも、私の中では特に感慨深い作品となっています。
 創刊当時のガンガンはかなり血色の濃い雑誌で、それに感化されるかのように、連載初期にはバイオレンスなシーンがでてくるため、この手の表現に免疫のないかたはまずは他の作品を読んでから徐々に慣れていくことをお勧めします(5巻以降になると流血シーンが控えめになっていきますが、流血シーンが少ないのとアクションが貧相なこととは同義ではないことはいうまでもありません)。

 とにかく戦闘シーンが派手でかっこよすぎ。少年漫画の基本である、必殺技を絶叫しもって攻撃(例えば「水竜渦動衝[“ハイドラストリーム”と発音します]!!」)というシーンとか)や、ほどよいお色気ありと、とにかく少年漫画のおいしいところをいいところどりにした快作です。

 くどくなってしまいますが、脇役のモンスター(漫画内ではディーバと呼ばれている)の魅力も捨てがたいものがあります。あなたはいちモンスターが壮絶な死を遂げるシーンを見て感動のあまり泣いてしまったことがありますか? この漫画では多くのファンがそのようなシーンに涙したのです。こんな芸当ができるのは私の知るところ、増田晴彦氏ただ一人です。

 ただ、作者が単行本の中で述べているのですが、ガンガンの再編成(このころから既存の読者を切り捨て始めた)に伴い、スケジュールが早回し状態になったため、7巻からの展開は凄まじいものがあります。が、この展開を「大味」と捉えるのではなく、「だからこそ、クライマックスが超ハイテンションになって、ここまで面白くなったんだ!」くらいの気持ちで見ていただけると代表としてもうれしいところです。

カバーイメージ 出版社
エニックス
発行年
1991
ISBN(第1巻)
4-87025-005-5

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